カラス自由研究帳

個人的に気になったことをつまみ食い程度に調べて、「ははあそうだったのか」と納得するだけの無害なノート

軍隊で使われている格闘技を深堀してみる

自衛隊徒手格闘日本拳法+柔道・空手・合気道

自衛隊格闘術自衛隊徒手格闘日本拳法をベースとして、柔道や空手、合気道レスリングなどから即戦力となる技を抜粋し、体系化したものとなっている。

日本拳法は打撃・投技・組技などを総合的に習得・使用できるため、攻撃方法が多岐にわたっている。実際の戦闘においては打撃だけ、組技だけというシチュエーションは考えにくいので、ほかの武道・格闘技よりもより実践的な内容になっているといえそうだ。

ほかの武道と比べると自由度が高く、実戦的でもある日本拳法ではあるが、競技人口が日本で8000人程度しかおらず、習える道場が少ないという点はデメリット。空手は各流派をすべて合わせると100万人を超えると言われており、柔道もスポーツ用品メーカーミズノの調査によると16万人いるため、桁が違う。空手の1%未満、柔道の5%程度しかいない。

個人的にはすごく魅力的な格闘技だと思うが、調べていてほかの武道と比べてもブランディングマーケティングに力を入れていない印象を受けた(余計なお世話かもしれないが)。ウェブサイトはいつ作ったのか、いつからリニューアルしていないのか分からないほど古臭いし、ディレクトリの概念さえ存在していないように見受けられる。どこで習えるのかなど、全体的に知りたい情報がどこにあるのか分からない点が痛い。競技人口が少ないので口コミも少なく、拡散もしていかない。サイトに掲載する情報の整理、動画などのリッチコンテンツの増加、TVや有力ウェブメディア、あるいはアクション映画・ドラマ等で取り上げてもらうようなPR努力などをしていった方がいいように思う。とりあえずウェブサイトリニューアルだけでもやってほしいところだ…。

ロシア軍:システマコマンドサンボ(コンバットサンボ)

ロシア軍の軍隊格闘術はシステマコマンドサンボがベースとなっている。

まず、システマはロシア軍の特殊部隊スペツナズ出身の軍人ミハイル・リャブコによって創設された軍隊格闘術。流れるような動きによって攻撃をいなし、ピーマンスタンダードの芸で見られるような独特の呼吸法で痛みを和らげるのが特徴的。システマを代表する回避術や呼吸法だけでなく打撃・関節技・武器術も存在しており、かつ神秘的な一面を持っていることから「ロシアの合気道」とも呼ばれている。システマジャパン代表の北川貴英氏の著作やブログなどを見ると、システマの哲学等についてはかなり詳しく紹介されている。なお、軍隊・警察が学ぶシステマでは一般公開されていないが、殺人術や逮捕術など、かなり危険な技術も学ぶらしいが、システマジャパン含め一般向けのセミナーではこういった物騒な「必殺技」は当然教えてくれない。

次にコマンドサンボ(コンバットサンボ)だが、こちらも一般に想像される「ロシアの柔道」サンボとは少し異なっている。コマンドサンボ(コンバットサンボ)はスポーツサンボ同様、関節技や組技が中心ではあるが、打撃攻撃も入る総合的な格闘技になっている。また、頭部への蹴りや踏みつけなどの危険な技術も学ぶそうだ。日本コマンドサンボ連盟というFacebookのコミュニティがあるが詳細情報は書かれておらず不明。日本でコマンドサンボを習えるところは、ごく少数にとどまっているとみられる。

イスラエル国防軍クラヴマガ

強力な軍隊を持つことで知られるイスラエル国防軍が採用しているのが、クラヴマガだ。ユダヤハンガリー人格闘家であったイミ・リヒテンフェルドが創始した。クラヴマガはスポーツではなく、純粋な格闘術であるため、礼も規則も試合もなく、いかに合理的に相手の攻撃を防ぐか、いかに早く相手を制圧し、主導権を奪うかという点に力点が置かれている。急所攻撃や武器を奪っての反撃など何でも許される(というか、動画などで見る限り、むしろ急所攻撃がメインのように見える)。

ただし、一般向けのセミナーでも急所攻撃や武器を奪っての反撃方法は教えられているが、相手を死に至らしめるような危険技はシステマと同様公開されていない。軍隊で教えられているような殺人術はさすがに学べないとはいえ、急所攻撃が許されているという点では、実際に使えばかなり危険度が高い格闘技と言えるだろう。

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